②の続き……
フランス革命直前の貴族と同じ、飽食状態の現代人に、それでも口にしたい!と人々に思わせるスイーツを選ばなくてはいけない…というところから。
①に戻ってもう一度言います。
時代は変われど状況が同じであるなら求めるものもまた同じです。
では当時。
飽食状態の彼らに製菓人が作ったスイーツはなにか?
【西洋菓子世界のあゆみ/吉田菊次郎薯】を読んだことがある方はもう答えをご存知だと思いますが……
より軽く口当たり口溶け共によく、そして胃に負担をかけない柔らかいデザートを手掛ける方向へといったのです。
具体的にはムース系統、スフレやバヴァロワなどでした。
<ヌーヴェル・パティスリー>
では、古典回帰でムースやバヴァロワを売れば流行するのか?
と言えば、そうではありませんでした。
現代との調和の例として「健康」をあげていましたが、上記のような性格と低糖・低カロリー等を兼ね備えたスイーツ類のことをヌーヴェル・パティスリーといいます。
細かな気泡を持つビスキュイ(スポンジ)生地への見直しだったり、
素材面では従来入手や流通が困難だったフルーツの使用なども特徴の一つとしてあげられます。
<最近よく見たスイーツを並べてみた>
・タピオカ
・チーズケーキ(スフレ、バスクチーズ)
・プリン
・台湾カステラ
・シフォンケーキ
・フルーツをふんだんに使用したパフェやタルト
・わらび餅
ふわふわのパンケーキやフルーツサンドがスイーツなのか食事なのか意見が分かれるところですが……
どれも口当たりがよく口溶けがよく生地も軽く、フルーツも多用したものが多いということに気が付く。
フルーツ大福が定番となったのもうなずけます。
ちなみに「飲むスイーツ」なるジャンルも登場しはじめていますが、あくまで飲み物なので個人的には少々物足りなさを感じるが、それだけ現代人は口当たりのよいものを求めているのかもしれない。
ちなみに、1900年代に流行ったスイーツも、ティラミスやタピオカ、クリームブリュレ、パンナコッタ……こちらも口溶けのよいものばかり。
これらに基づき、今後はどのようなスイーツが受け入れられるのか?
具体的なスイーツを列挙してみたいと思う。